不快なくならない

17,「不快な事」は、無くそうとすればするほど増え続けます。

誰しも、「不快な事」は無くしたいものです。また、辛く苦しい事がない人生が幸せだと思っている方も多いでしょう。そして、私たちの社会は、平和である事が良い事であり、それが人々の幸せなであり、素晴らしい事だと、そんな認識の上で社会が回っています。そして、「不快な事」「嫌な事」「辛い事」「苦しい事」は、社会にとって排除するものとしています。

しかし、自然界は、私たちの心の成長を促すために、「不快な事」「嫌な事」「辛い事」「苦しい事」を引き起こしてます。これらを「悪」としいくら排除しても、心の成長がなければ、また同じ事の繰り返しになります。何度も何度も排除すれば、どんどんと苦難が大きくなって行きます。令和になり現代の社会を振り返ると、まさに「悪」だらけの社会となっています。人の価値観は人それぞれで、現実の受け止め方も人それぞれなのに、人の心を傷つける行為を「悪」とし排除対象としているからです。私たちは、いつしか自然界のルール上、不可能な事を目指して進んでしまっているのです。

自然界のルールでは「不快な事」「嫌な事」「辛い事」「苦しい事」は、自己改善が必要だというシグナルです。最初は「不快な事」程度で始まりますが、そこで気づきもなく自己改善できなければ、「嫌な事」「辛い事」「苦しい事」と苦悩が大きくなります。それでも、自己の成長が望めない場合は、「絶望」を感じる出来事に直面する事になります。そのまま自害し命を絶つ人もいるでしょう。現代社会で自殺者が増え続けているのは、自然界にそんなルールがあるからです。

私たちは、「苦悩」の中でしか、心を成長させる事が出来ない世界に生れ落ちているのです。従って、辛く苦しい現実をしっかりと受け止め、己を成長させるように努める事が、「幸せ」を掴む近道なのです。また、乗り越えられない「苦悩」は、存在していません。例え、余命宣告をされるような病気を患ったとしても、「幸せ」が自分の中にあるに気づく事ができれば、「幸せ」な状態で逝くことができるでしょう。