思いやり

5,相手に言葉を届けるには、その相手の幸せを願う心が必要です。

「どうして私の言葉は、聞いてくれないのに、あの人の言葉はちゃんと聞くの?」と、そう感じた事のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?これは、自然界の仕組みで、自分自身が持つ利他的な思いの大きさの違いで起きる現象です。その人が持つエネルギーの中に相手を思いやるエネルギーが大きければ大きいほど、言葉が届きやすくなるからです。

誰しも、他人の自己主張など聞きたくないものでしょう。しかし、自分の事を認め、受け入れてくれる相手には、耳を傾けるものです。「認められる事など何もない人を認めるのは無理だ!」「我がまま言いたい放題の人を受け入れるのは無理だ!」そう思ってしまう方もいらっしゃるでしょう。しかし、本当にそうでしょうか?

誰しも他人の悪い所は目に付きますが、良い所はなかなか気づきません。なぜならば、常に相手に求めてしまうからです。業務の中で常に相手に求めていると、求めているモノが手に入らない時に、苛立ちストレスを感じます。すなわち、相手の悪い所が気になってしまうのです。相手に求めれば求めるほど、その相手の嫌な部分が増えて行くでしょう。その状態では、相手に対して負の感情を抱いている事になり、その相手にどんな言葉を向けても届かないはずです。誰しも長所の一つくらいはあるのです。そこを認めず、言葉を届けようとしても、相手からすれば、自分を拒絶している相手の言葉になってしまうのです。言葉が届かないのは当たり前ですよね。

逆に、自分の期待に応えてくれない、自分の思い通りしてくれない相手でも、その人の幸せを考え、幸せを掴むために、自分は何をしてあげられるか?を常々考えて行動していれば、その相手は、自然に自分を受け入れてくれるようになります。相手にとっては、自分を受け入れてくれた人の言葉ですからね。そんな人の言葉なら、しっかりと、耳を傾け行動してくれるでしょう。