良い人材

10,良い人材を集めるには、自分を磨く必要があります。

経営難の陥った会社の相談を受け、実際にお手伝いが始まると、どこも人材不足で悩んでいます。社内の空気は、良いものとはいえずスタッフは、コツコツと業務をこなす。言われた事だけきちんとやればいい・・そんな感じです。そして、社長は、働いた分賃金を払えばいい。そんな感覚なのです。要するに、社長にとってスタッフは、会社を回す為の駒であり、それ以上でもそれ以下でもなく、働くスタッフはみな社長のイエスマン。これでは、優秀な人材を確保するのは難しいでしょう。

こうなってしまう理由は、簡単な事で、会社経営の目的が「お金儲け」だからです。社長は会社の利益、自分の利益の為に会社を運営しているので、そこで働くスタッフもお金の為だけに働くようになる。社長が自分の為だけに会社を経営すれば、そこで働くスタッフも自分の事を優先するようになる。なので、お客様の事より、自分、会社の事より自分の事、を優先するスタッフが集まってしまうのです。これでは、会社の業績が悪化するのは当然の事でしょう。

会社とは、スタッフ一丸となって盛り立てて行くものです。当然、社長は自社で働く一人ひとりのスタッフの生活はもちろん将来を考える必要があります。一人ひとり生活の状況や環境が異なり、価値観も異なります。それをしっかりと纏めるのが社長の仕事です。「利他的な思い」が、どうしても必要になるのです。

例えば、優秀なスタッフは、どうして優秀なのか?を考えると、自分自身を高める欲求が普通の人より大きいからでしょう。どんな時でも何かを学び取る姿勢で取り組み自分磨きを怠りません。そんな人は、何も学ぶものがなく、何も吸収するものがない会社で働く事をしません。高額な給与を出せば就職してくれると思ってしまうのは、自分がお金だけを求めているからです。

また、自分の上司が尊敬できるような人でなくては、上司の言う事も聞けないでしょう。即ち、優秀な人材を求めるのであれば、社長自身が優秀な人材から尊敬されるような人でなくてはならないのです。人材不足で悩んでいるのであれば、まずは自分自身を磨く努力をする必要があります。