我欲

13,「欲」を「知り」、「欲」を「学ぶ」事で、未来が明るくなります。

人は「利己的な欲」を植え付けられて生まれてきます。そして、生れ落ちたこの世界では「利他的な欲」へと進化させようと、様々な仕組みが存在してます。私たちは、人生の中で多くの「苦悩」を経験し「利他的な欲」を育んで行くのです。

人の「欲」には、色々な「欲」があります。贅沢をしたい!美味しいものを食べたい!お金が欲し!有名になりたい!楽をしたい!遊んで暮らしたい!などなど、人は常に「快楽」を求めます。「苦悩」のない人生を求め「快楽」を満たそうとして過ごします。しかし、私たちは人生の中で「快楽」ではなく「利他的な心」を育てるのが自然界のルールなので、「快楽」のみを求めた人生を過ごすと、様々な「苦悩」に直面する事になります。「快楽」を求める「我欲」が自分自身を蝕んで行くからです。

私たちが無くす事の出来ない、この「我欲」は、満たす事で「快楽」に浸ることが出来ます。しかし、「我欲」は自分に禍を招く起因になっている事を忘れてはいけません。「我欲」は、多くの真実を隠し、人の感情を揺さぶり、人と人との争いを生みます。人の「苦悩」の殆どが人間関係から生まれる為、苦悩を生み出すのは「我欲」と言っても過言ではないでしょう。従って「我欲」を知り、「学ぶ」事で、毎日が過ごしやすくなります。

人の「我欲」を知る為には、常に人の「言動の動機」を自他ともに探ると良いでしょう。たったそれだけでも、自分も含め自他ともに「我欲」に振り回されなが過ごしている事に気づけます。特に、怒りや、憎しみ、不平不満、否定批判の感情は、自己の「我欲」によるものなので、それらの感情を抱いた時に、自分が何を満たされたいのか?を毎回注目して行くと良いでしょう。
 

例えば、ネットやニュースなど報道で、日々政府批判がされていますが、それを見て「政府は何をやっているんだ!」「政治家は何をしているんだ!」と不満を抱く事もあるでしょう。では、どうして不満を抱くのでしょうか?不満を抱く「動機」が自分の中にあります。人が不満を抱く時は、何かが満たされない時です。いったい何を満たしたいのでしょう?どうなれば、不満を抱く事がなくなるのでしょうか?

往々にして、自分の思い通りにしてくれる政府や政治家を求めています。そして、多くの国民は政府が実際にどんな経緯で具体的に何をしているのか?を知ろうとせず、事実の一部を切り取った報道を見て不満を抱いてしまいます。自分では何もせず、何も考えず、何でも自分の思い通りにしたいという「快楽」を求める「我欲」が働いて自分の視野を狭くしているのです。そんな自分に気づくことが出来れば、自分が社会の一員として、どれだけ傲慢な性格なのか?が分かるでしょう。この状態では、自分自身を成長させる事は出来ません。「我欲」が自己の成長を止めているのです。

自己の成長が止まれば、様々な「苦悩」に直面するのが自然界のルールなので、「我欲」に惑わされない思考を持つ必要があります。報道を見て不満を抱いたのであれば、どうしてそんな事態になったのか?どうしたらそんな事態にならなくなるのか?その為に自分はどう行動すればよいか?を考えるのです。そう考えているだけも不満の感情は薄れて行きます。自己が生み出す負の感情が減れば減るほど、目前の現実は好転して行きます。