出来ない

3,「やらなきゃいけない」けど出来ない・・「やっちゃダメ」だけどやってしまう・・は、経験を変える事で改善できます。

他人に対して「何度言ったらわかるんだ!」と、怒っている人を、見かけたりする事があると思うのですが、怒られている当の本人は、「解っているけど出来ない」場合が多くあります。

タバコをやめたくてもやめられない。お酒をやめたくてもやめられない。ギャンブルをやめたくてもやめられない。これらは、依存症と呼ばれていますが、これと同じで、「解っていても出来ない」「ダメだと思ってもやってしまう」のも、人間の構造上の問題だと思っています。

私たち人間は、先祖の経験値を引き継いで生まれてきます。自分自身の性格・人格は、先祖からの経験値を元に創られているのです。また、自分の肉体は、自分の意思で動かしていると思っている人が殆どでしょうが、自分の意思とは無関係に、言動を繰り返す事もあると思います。これは、先祖から引き継いだ経験値によるものと、自分自身の経験値が、血肉に記憶されたものの二通りありますが、この二つの過去からの「経験」が、自分自身をコントロールしているのです。

例えば、ちょっとした事ですぐ怒り出す短気な人は、先祖にも同じように短気が人がいて、その性格を引き継いでいます。また、先祖から引き継いだ短気な性格が、「怒る!」という経験を繰り返し、更に自分自身の経験として、血肉に上書きし記憶してゆきます。そして、その経験値は自分の意思とは、別に肉体を動かすのです。従って、いくら短気はダメだ!怒ったらダメだ!と、そう思っても、自分の意思では、どうにもならない人もいるでしょう。

「どうにもならないのは、意思が弱いからだ!」と、そう思う人が多いのですが、実際には自分の意思が届かない所で肉体が動かされるので、自分でコントロールする事は難しいのです。確かに強い意志があれば、肉体が勝手に動く前に抑制する事も出きますが、毎日毎日気を張って過ごす事は不可能でしょう。

 

ただ、仕組みを逆手に取れば、先祖からの経験値に悩まされる事はありません。短気な性格も改善する事が出来ます。この方法で、実際に極度も短気が治った人が沢山います。


免疫学の医学博士の先生から「病気は、遺伝しない。性格が遺伝するから、同じ言動を繰り返し同じ病気になる」という話を聞いた事があるのですが、私たちは、無意識に先祖の経験値を元に、先祖と同じような経験を繰り返しています。例えば、短気な性格を引き継いでいれば、「怒る」を何度も繰り返してしまい、先祖からの引き継いだ「怒る」という経験値の上に、更に自分自身の「怒る」という経験を、血肉に上書きしているのです。そして、その経験値が自分の意思とは別な所で、自分をコントロールしてしまう。この一連の流れを、自分の意思で止める事で、改善できます。

誰しも、自分の好きな事、やりたい事を優先して日々過ごしていると思いますが、その「好きな事」「やりたい事」も、先祖からの経験値を引き継いだ感性の結果なので、無意識に先祖と同じ経験を繰り返してしまうのが人間という生き物です。「解っていても出来ない」「ダメだと思ってもやってしまう」のも過去からの経験値によるものなので、その経験値が記録される流れを、自分の意思による新たなる経験値で上書きする事により止めてゆくのです。
 

普段、自分がやりたい事は、先祖から引き継いだ経験値から来るものであれば、自分がやりたくない事を行動し経験すれば、過去からの経験値に、その新たな経験値が上書きされ、血肉に記憶されます。すなわち、先祖から引き継いだ経験値の影響が薄まり、それに振り回される事も減ります。繰り返し経験値を積み上げて行けば、「解っていても出来ない」「ダメだと思ってもやってしまう」も改善されて行きます。

 

これは、私自身が実体験した事なので、間違いなく改善できると思っていますが、自分がやりたくない事を行動に移すのは大変な事です。人は、無意識に損得勘定をし、自分自身に何のメリットもない事は、したくないものです。ですが、それを繰り返す事で大きく自分を変える事が出来るのです。まずは、簡単なボランティア活動から始めると良いかもしれません。